満足のいくアース設備、とりわけオーディオ用途の要求を満たすアース設備を手に入れるのは、ほとんど不可能です。たいていの場合、それらのアース設備は最低限の安全要件を満たすことを遵守しているだけです。
Grounding Noise Reducer Mini 5.1(GNR Mini 5.1)はGNRのCPUを使ってアースの基準値となる高精度な電圧を計算して生成する仕組みはそのままに、アースターミナルを2個にし、シンプルなシステムに最適化した製品です。例えば、USB-DAC -> プリアンプ -> パワーアンプ -> スピーカーのようなシステムであれば、一般的にグランドはプリアンプで一点に落ちています。このとき、GNR Mini 5.1をプリアンプと接続すれば、システムは真のアースを得たことになります。
仮想アースの役目
市場にある仮想アースには、大きく分けて2種類あります。銅板や鉱物粉を使ったパッシブタイプと、GNR, GNR Mini 5.1のアクティブタイプです。
構造的にシンプルで安価なパッシブタイプですが、実は電圧の変化を軽減する程度の効果しかありません。アースにノイズが流れ込むためには、十分に基準電圧が低く、インピーダンスが極めて低い必要がありますが、どのパッシブタイプであれ実現できません。パッシブタイプの筐体サイズでは、接続した機器の電圧変動に影響され、安定化することができないのです。
一方で大地を基準とするアースは容量的問題はないものの、配線などの都合でオーディオ機器以外の一般的な電気機器からのノイズが干渉してしまうことがほとんどです。インバーターエアコンのような電気機器や、コンピューターのようなスイッチング電源を備えた機器のノイズがアースラインを通じてオーディオ機器を汚染してしまうのです。
これらの問題を解決するために、今まではオーディオシステムだけのために単独の大地アースを設置するしかありませんでした。しかし、それが実現できるのは、ごく一部の限られた人です。オーディオ機器の音質がある場所ではとても良く感じたのに、自宅ではそうでもない、ということは誰でも経験があることと思いますが、アース環境が密に関係しています。
元々オーディオ機器の販売を行っていたTelosは、この問題に幾度となく直面しました。そこで、どのような家庭でもオーディオ機器が真の性能を発揮できるよう、アクティブタイプのアース機器を開発したのです。
TelosのアクティブアースはCPUを使ってアースの基準値となる高精度な電圧を計算して生成しています。これにより、接続した機器の電圧変動に極めて短い時間で対応し、それぞれの装置に一貫した基準電圧を与えます。また基準電圧の伝送は極めて低いインピーダンスで行われます。これにより単独の大地アースと同じ効果をGNR, GNR Mini 5.1を使うことにより得ることができるのです。このとき、GNR Mini 5.1によって生み出されたアースの電位はオーディオ機器のためだけに使われるので、他の一般的な家電製品のノイズからは完全に隔絶されるのです。
Version 5.1
5.1を冠した製品には、基板上部に超広帯域の消磁信号発信モジュールが備わっています。これは、使用に伴い徐々に内部パーツが帯磁してしまうという電子機器にとっていわば宿命ともいえる問題の解決を図るものです。これにより機器本来の性能が長期間にわたって維持されるのです。この消磁機能はQuantum Magnetic Tuning(QMT)として単体製品化されています。
また、Version 3.1で行った使用パーツの厳密な選別も引き続き行われています。許容差が狭い高価なパーツからTelosの要求を満たすよう選別を行い、おおよそ16個に1個しか製品に採用することができません。言い換えれば、1万個以上のパーツを購入しても、3.1の基準をクリアするものは数百個程度しかないのです。
このQMT機能の追加と選別により、Telosの革新的なアイデアを用いた製品は、パーツ精度から発生していた設計段階と量産時の差がなくなり、更には長期間使用に伴う帯磁の影響もなくなり、Telosが理想とした効果を発揮します。
GNR Mini 3.1からGNR Mini 5.1へのアップデート
すでにGNR Mini 3.1をお使いのユーザーは所定のアップデート費用にて、GNR Mini 5.1へアップデートすることが可能です。ご希望の場合には、ご購入店及びTelos Audio Design製品正規取扱店にご相談ください。
音質改善の用途に応じて、通常は1 台または2 台のGNR Mini 5.1 をご使用になるようお勧めいたします。
ご使用のシステムでGNR Mini 5.1 を使用する例を以下に示します。
背面の2 個のアース接続端子があります。これらの端子とお使いの機器の入出力端子、もしくはアース端子をアース信号ケーブルで接続します。2 台のGNR Mini 5.1 を、それぞれデジタル機器用、アナログ機器用に分けて使うこともできます。
※標準付属のケーブルは機器接続側Yラグが2 本になっています。他の接続ケーブルをご希望の場合には正規取扱店にご相談ください。
※機器にアース端子がない場合には、筐体にねじ止めすることで同様の効果を得られる場合がございます。ただし、ねじ止めする場合には機器の保証外になる恐れがあります。接続する機器の取り扱い説明書をご確認の上、自己責任にてご接続ください。
※接続方法によってはアースループが発生し、音質が損なわれる場合があります。最適な接続方法はシステムによって異なりますので、色々な方法をお試し
いただければ幸いです。
GNR Mini 5.1を様々な機器に接続するための各種プラグに対応したケーブル
ラインナップ(ケーブル長 1.5m, 2.0m, 2.5m, 3.0m)
アース接続端子:WBT-0703 CU Nextgen ポールターミナル(金メッキ) × 2 本
付属ケーブル:Yラグ -> Yラグ x2本
サイズ:180mm x 135mm x 40mm
重量:1.3kg
標準的な小売価格:
GNR Mini 5.1 319,000円(税込) ※2021年8月1日より352,000円(税込)
JAN:4589631464666
GNR Mini 3.1から5.1へのアップデート:88,000円(税込) ※2021年8月1日より99,000円(税込)
オプションケーブル:要お問い合わせ
※仕様は予告なく変更になる場合がございます